セミの季節が終わると山は急に静かになります。。

ヤブの中だとあまり感じませんが、風もなく周囲が見通せる所では、不気味になるほど静けさを感じることがあります。こういうときは、山の仲間に挨拶します。
仲間と言っても動植物たちですが、「こんにちは~」とか「ヤー」とか言うと、意外と気持ちが落ち着きます。

植物の器官は根、茎、葉だけですが、隣との間隔、枝の張り出し方、葉の広げ方を見ると、まるで目があるようです。また、数年ぶりに行って見ると林相がかなり変わって、草木が動いているように感じることがあります。

クロモジを採取するため、同じ山に数ヶ月間、週2~3回通います。
動物たちもジーッと見て加害しないのが分かるのでしょうか、姿を現します。

ウサギは道案内をするかのように先を行き、やがて、ブシュに隠れます。
声はすれど姿は見えず、人の叫び声のように「ウ~オ~ウ、ウ~オ~ウ」と鳴くアオバトも近くの木に止まってました。

採取したクロモジを束にして、「バサッ、バサッ、」と放り投げて山から下ろしてると、大型の鳥が直ぐ近くの木から飛び去りました。「ピー、ピー」という鳴き声からオオタカではないかと思います。クロモジを放り投げる音に誘われて、音も無く忍び寄り、そして、自己主張するかのように羽音をたてて飛び去ったように思います。

さらに、リスも姿を現します。

こうして植物や動物と接してると、世間から遠ざかっているような気持ちになります。

      
   クロモジ山の一コマ     
      
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        山萩 (青森市近郊 2013年10月8日)